NVH

サウンドデザイン、製品哲学を体験へ翻訳する技術

サウンドデザインについて議論する中で、「そもそもなぜサウンドデザインが必要なのか」という問いについて、改めて考える機会がありました。 まず前提として、製品音は特殊なケースを除けば、第一の購入動機にはなりにくいものだと思います。 例えば、Ford Mustang Bullittのように、エンジンサウンドそのものが商品価値となり、購入理由の一部として成立している事例は存在します。しかし、それはむしろ例外的なケースでしょう。 一般的には、自動車であれば性能、デザイン、価格、機能、ブランドなどが購入の主な理由になります。製品音だけで購入が決まることは多くありません。 それでは、サウンドデザインは単なる…
2ヶ月前

JSAE学術発表会 春季大会での発表を終えて

「楽譜化」によるEVサウンドデザインと、音の地層 先日、自動車技術会(JSAE)学術発表会 春季大会にて、電気自動車のための「楽譜化」によるサウンドデザイン手法、Score-based Sound Design について発表を行いました。 今回の発表では、EVサウンド、特にAVAS(車両接近通報装置)を、単なる警告音としてではなく、時間構造を持つサウンド体験として捉える考え方を紹介しました。 ここでいう「楽譜化」とは、必ずしも音楽のように五線譜を書くことを意味しているわけではありません。重要なのは、音を瞬間的な音色や音量だけで捉えるだけではなく、時間の中でどのように変化し、どのように印象を形成…
2ヶ月前

AIと共に考える、自動車サウンドデザインの新しい創造性

このたび、KSNVEカンファレンスにて、「AI-SQ Engineering × Creative Sound Design for Future Automotive Sounds」をテーマに基調講演を行う機会をいただきました。 講演では、音質評価、「楽譜化」によるサウンドデザイン、AIを活用したサウンド探索、そして今後の自動車サウンドにおけるHuman-in-the-Loop AIの可能性についてお話ししました。 その中で、会場からいただいたある質問が特に印象に残っています。 「この未来は、5年後に来るのでしょうか。それとも10年後でしょうか。」 私の答えは、画像、音楽、クリエイティブ領域…
2ヶ月前

KSNVE2026でKeynote speechを致します

このたび、ヒュンダイ自動車Kim氏のご招待により、2026年5月29日に開催される KSNVE(The Korean Society for Noise and Vibration Engineering)にて、Keynote Speech を行うこととなりました。   講演タイトル: AI-SQ Engineering and Creative Sound Design 副題: 電気自動車のための「楽譜化」に基づくサウンドデザイン手法 本講演では、心理音響、AI技術、そして音楽的時間構造の設計を組み合わせた、新しいEVサウンドデザインのアプローチについてお話しします。本来は現地参加を予定して…
3ヶ月前